ごみ問題を考えよう

道の駅に見た現実

くるま旅をしていると必ず直面するのが、車内で出るごみ。このごみ、皆さんはどう対処して2018120301いますか?「自分で出したごみは持ち帰る」これが基本マナーです。

私たちも声高にマナーを叫び、なんとかしてマナー啓蒙をしようと奮闘してきました。「キャンピングカーユーザーはマナーが良い」「持ち帰るのは当然」確かにその通りです。しかし、ごみを持ち帰ることが本当に連泊くるま旅の現状に合っているか、実を言うと少々疑問に感じるところがあります。なぜならくるま旅の愛好家が、大きなスペースがあるキャンピングカーのユーザーだけとは限らないからです。皆さんも旅行中、高速道路のサービスエリアのゴミ箱に車内ゴミを捨てていらっしゃるのではないのでしょうか。持ち帰らずにすむなら捨てたいと思いますよね。いっぽう道の駅には「ゴミ箱は設置しておりません。ごみは持ち帰りましょう」という看板が掲げられていることが珍しくありません。

さて、現状はどうでしょうか。行楽シーズンともなると、サービスエリアのごみ箱は溢れんばかりになっていることがよくあります。ところが道の駅はというと「ごみは持ち帰りましょう」の看板が見えなくなるくらい、大量のごみが山積みになっているのです。さあたいへん、これでは道の駅の管理者もうんざりです。たくさんのお客様がきてくれるのはいいのだけれど、これだけ多くのごみを持ち込まれてしまうと「長時間滞在の車中泊を禁止すべきでは」という声もでてきます。いっぽうでくるま旅を何日も続けていると、たまったごみを捨てたくなるのが人情です。誰でもそうですよね?もし、長期の旅行ですべてのごみを本気で持ち帰るとしたら、大量のごみで寝る場所さえも圧迫されてしまうことでしょう。

ごみの引き取り有料化を!

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高速道路は通行料金を払っています。ごみ処理などの施設運営費も、その料金からまかなわれているのです。だから高速道路上で消費したごみは、すでに有料で処分してもらっていると言うことなのです。ところが道の駅はどうでしょう。無料で仮眠、車中泊をされている方からはお金を頂いていません。「ごみは自己責任」だから、各自で持ち帰ってくださいというお願いになるのは当然のことなのです。いっぽうで「我々は観光客だ。お役様のためなのだからその地域の自治体が無料ごみ箱を設置せよ」という意見の方もいらっしゃいます。しかし、現実問題として何もかも無料で運営するには限界があるのではないでしょうか。

そこで提案したいのが、道の駅や各種くるま旅パークでゴミ袋の販売を行うこと(一枚数百円ならうれしいな)。ユーザーにごみ処理は有料!の考えを定着させてもらいたいのです。相互扶助の精神で、ごみの処分量をわれわれユーザーも負担するという、そんな新しいマナーが根付くと良いなと思っています。気持ちよくくるま旅を楽しむためにも、美しい日本を守るためにも

(旅楽 Vol.24 SUMMER 2018 より転載)